一昔前の英国ドラマやコメディの世界へようこそ

1960-90年代の英国のドラマやコメディの独特の魅力をご紹介。ときどき英語のお話もします。

一昔前の元祖『Paddington』(くまのパディントン)の子供向けストップモーション・アニメは意外と手強い(本編・英語紹介あり)

今回は日本でも人気の『くまのパディントン』を取り上げます。イギリスの作家マイケル・ボンドの児童文学作品が元になっているので、絵本を読んだことのある方もいらっしゃるかもしれません。

このブログは「一昔前の英国」がテーマですので、ここでご紹介するパディントンはカラフルなアニメでも新しい映画でもなく、1976–80年にBBCで放映されたコマ撮りで地味~な背景のストップモーション・アニメです。日本のNHKでも放映されたそうですが、残念ながら私は見ていません。

 

出鼻をくじくようですが、絵本や紙芝居を読んでもらっているようなナレーションを聞き取るのはノンネイティブにとって至難の業です。おまけにナレーションのスピードがド早い(^^;)。さらに追い打ちを掛けているのが台詞の部分で、語り手が物語の進行の中でhe said, she said..とたたみかけるように語るのを聞いていると、だんだん集中力が無くなり、気がついたら話が終わってたなどということもしばしば...(遠目)。

 

救いは子供向けであるということと、短いという点。一話5分程度ですので、you tube の自動作成字幕と一時停止を上手に使って、見てみてはいかがでしょう。

 

では第一話をどうぞ。パディントン駅でブラウン一家がパディントンと出会い、パディントンを引き取って家に迎え入れる決心をするところまでのお話です。

www.youtube.com

<英語表現>

0:53頃

パディントンのセリフ:”I am not supposed to be here at all. I am a stowaway.”(自分は本当はここにいてはいけないんです。密航者なので。)

not supposed to:してはいけないことになっている

stowaway:密航者 

not supposed toはイギリスでよく聞く表現です。

4:00頃

ナレーション:he directed a hard stare at the driver(彼は運転手をにらみつけました)

実はこれはパディントンの得意技でして、私は勝手に「ガン飛ばしの術」と呼んでいます。この後の話でも似たような表現がでてきます。

似た表現で、give a stare at ~:をじっと見詰める というのもあります。

 

4:19 ミセス・ブラウンのセリフ:It remains to be seen(そのうち分かるわよ)

ミスター・ブラウンの「Are you sure we are doing the right thing?(君は、僕たちが正しいことをしているという確信があるのかい?)」という問いかけに対する、奥さんの返事です。

remain to be seen:現時点では[今のところ]不明である

 

ちょっと懐かしい雰囲気と、英語の響きが心地よい一昔前のパディントンもたまにはいいものですよ。

ちなみに、個人的にはパディントンの「かわいくない」所が好きです(爆)。