一昔前の英国ドラマやコメディの世界へようこそ

1960-90年代の英国のドラマやコメディの独特の魅力をご紹介。ときどき英語のお話もします。

英国の泊まりたくないホテルNo.1...『Fawlty Towers』

『Fawlty Towers』は、1970年代に英国で放映されたコメディです。約30分の一話完結もので、支配人のバジル・フォルティを中心に、妻シビル、ウェイトレスのポリー、ウェイターのマニュエル(スペイン人)とホテルの客との間で起きるさまざまなトラブルが面白おかしく描かれています。

主人公のバジルは丁寧な言葉遣いで話し、そこそこちゃんとした立ち居振る舞いができていますが、短気な上、上流指向と階級意識が強く、お客さんによって態度がコロコロ変わります。本人は完璧にやっているつもりですが詰めが甘く、自分の失敗をカバーするためにジタバタしているうちに、状況がカオスになるというのが基本的な展開です。

日本では『Mr.チョンボ危機乱発』というタイトルで放映され、日本でもおなじみのモンティパイソンで有名なジョン・クリーズが主役を務めていることもあり、Wikipediaにも日本語の説明が載っています。

なお『Mr.チョンボ』という邦題についてですが、バジルの苗字であるFawltyの発音はfaulty(欠陥のある、不完全な)と同じであることから着想を得たのだと思います。

 

オープニングからオチがあり、お茶の間のワクワクは高まるばかり(?!)

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優雅な音楽と共にホテルの建物が映し出され、何となくいい雰囲気ですが、看板がちょっと変です。エピソードごとに綴りが微妙に異なっていて、文字が落ちていたり、WARTY TOWEL(イボだらけの タオル)、FLAY OTTERS(皮を剥ぐ カワウソ)、FATTY OWLS(太った フクロウ)、FARTY TOWELS(少ない タオル)など、綴りが入れ替わっていたりします。

 

thefawltytowersguide.co.uk

 

このシリーズはモデルとなっているホテルがあり、ジョン・クリーズはそのホテルの強烈なオーナーとの出会いに着想を得て原案を作ったとのこと。昨今では顧客としての嫌な経験を文句やクレームで終わらせがちですが、ちょっと距離を置いて、コメディに仕立てるというしたたかさ、私は好きです。

 

 本編をちょっと覗いてみたい方はこちらもどうぞ↓

 

gatocalico.hatenadiary.jp