一昔前の英国ドラマやコメディの世界へようこそ

1960-90年代の英国のドラマやコメディの独特の魅力をご紹介。ときどき英語のお話もします。

『The Avengers』(本編紹介)

当ブログで以前取り上げた『The Avengers』の本編をご紹介します

以下の動画はSeason5Episode23の『Murdersville』(Murders+ville(殺人の村))。You tubeの字幕はかなり正確にでている印象です。自動字幕では固有名詞(人名や地名)の最初の文字は小文字表記になるので、固有名詞に気をつけると良いです。

 

www.youtube.com

 

舞台はLittle Storping (リトル・ストーピング)という小さな村。ある日村人たちが見ている前で殺人が起きます。偶然この村の外れに幼なじみのポールが引っ越すということで、車を出してあげたエマが、不可解なトラブルに次々とまきこまれていきます。

ある理由のもと堅く結束しあう村人たちですが、それに反抗する村人数人と、不審に思って行動を起こそうとするエマは村の小さな博物館に拘束されてしまいます。34分辺りではエマがchastity belt(貞操帯)で拘束されているシーンが見られます(私はここでお茶を吹きそうになりました..)。

見どころは、エマとスティードが電話で話すシーン(40:22~)。村人はエマを殺すつもりですが、そのままだと警察から疑われてしまうので、エマに電話を掛けさせ、居場所について嘘の情報を伝えるよう強制します。エマは現在自分がこの村に居ることを知っているのは「夫」だけと言い、村人たちが見ている中で、スティードに電話をかけます。

実際にはスティードとエマは夫婦ではなく(エマの夫は長期行方不明中)、あくまで仕事だけの関係(ということになっています)ので、通常は「ミセス・ピール」「スティード」と互いに姓で呼び合っています。ところが、ここではエマが夫と話しているふりをするため、彼を「ジョン」(スティードのファーストネーム)で呼び、子だくさん夫婦みたいな話しぶりで、スティードに自分が危機状態にあることを感づかせ、博物館とパブというキーワードを会話に織り込むことで、巧みに居場所を知らせます。2人の息が合ったテンポの良い演技も見どころです。

なお、この回の撮影で使われたAldburyという村は人気のロケ地で、モースでもパブがロケに使われたそうです。

en.wikipedia.org

 『The Avengers』の概要はこちら↓

 

gatocalico.hatenadiary.jp

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